前を向くの、やめてみた

Breath|呼吸のこと

― すると、自然に前が見えた ―

忙しい日が続くと、
知らないうちに、視線が下を向いています。

スマホを見る時間、
作業に集中する姿勢、
背中は静かに丸くなり、
呼吸は、思っているより浅くなっている。

別に落ち込んでいるわけじゃない。
元気がないわけでもない。
それでも、胸のあたりに、
小さく固まった場所が残っている感じがする。

そんなとき、
「前を向こう」と思っても、
身体は、なかなかついてきません。

気持ちで切り替えようとしても、
呼吸は変わらず、
背中も、そのまま。

あるとき、
前を向くのを、やめてみました。

がんばって姿勢を正すのも、
深呼吸しようとするのも、
いったん、置いておく。

ただ、
背中の力を少し抜いて、
胸の前に、ほんのわずかな余白をつくる。

すると、
吸おうとしなくても、
呼吸は、勝手に入ってきました。

大きく反る必要はなくて、
ひらこうと意識しなくてもいい。

ただ、
内側にスペースができると、
空気は、ちゃんと流れ始める。

前に進もうとしなくても、
気づいたら、
もう前が見えている。

無理に向きを変えなくても、
身体は、自分に合った場所を知っている。

そんな感覚を、
ふと思い出した朝でした。