ヨガをしていない時間のほうが、実は長い

ー マットの外で続いていく、呼吸の話 ー

マットの上にいる時間は、
一日のなかでは、ほんのわずかです。

たとえば、60分のクラス。
それがどれほど濃く、深い時間だったとしても、
一日の大半は、その前後の時間で占められています。

それでも私たちは、
「ヨガをしている時間」だけを
特別なものとして切り分けてしまいがちです。

マットの外に出た瞬間から、ヨガは終わるのでしょうか

クラスが終わり、
靴を履いて外に出ます。

スマートフォンを開き、
仕事や家のことに戻り、
いつもの日常が始まります。

そのとき、ふと
「さっきの呼吸は、もう終わったもの」
そんなふうに感じてしまうことがあります。

けれど本当は、
ヨガをしていない時間こそが、
ヨガの本番なのかもしれません。

ポーズをしていない時間の質

電車で立っているとき。
信号待ちをしているとき。
誰かの言葉に、少し心がざわついたとき。

その瞬間に、
・肩に力が入っていないか
・呼吸が浅くなっていないか
・今、何を感じているのか

それらに気づくことができたなら、
それはもう十分に「ヨガをしている時間」だと言えるのではないでしょうか。

ポーズがなくても、
マットがなくても、
呼吸と感覚は、いつもそばにあります。

ヨガは「うまくやるもの」ではありません

ヨガという言葉には、
どうしても
「できているか」「上達しているか」
といった基準がつきまといます。

けれど、
日常のなかで何度も立ち止まり、
ご自身の状態に気づくこと。

それは、誰かと比べる必要もなく、
評価されることもありません。

ただ、
ご自身がご自身に戻るための、
静かな時間です。

マットの上は、思い出す場所です

Mat & Breath では、
ヨガを「特別な時間」にしすぎないことを
大切にしています。

マットの上は、
新しいことを身につける場所というよりも、
忘れていた感覚を思い出す場所。

そして本当の意味では、
その感覚を日常へ持ち帰り、
何度も思い出すためにあります。

ヨガをしていない時間のほうが、
実はずっと長いのです。

だからこそ、
その時間をどのように過ごしているのかが、
ヨガそのものなのかもしれません。

今日の呼吸も、マットの外で続いています。