— 呼吸より先に、心が走ってしまう日 —
穏やかに過ごしたい。
今日は落ち着いて、静かに、淡々と。
朝はそんなふうに思っていたはずなのに、
気づくと、もう心は少し前のめりになっています。
急ぐ必要はないのに急いでしまう。
言わなくていいことを、つい言ってしまう。
あとから「なんであんな言い方をしたんだろう」と、
小さくため息をつく。
そんな日が、あります。
呼吸は、いつも少し遅れてやってくる
心や思考は、とても足が速い。
気づいたときにはもう、
先の予定や、誰かの言葉や、
起きてもいない出来事の中にいます。
呼吸は、もう少しゆっくりです。
いつも、少し遅れて、
「今ここ」に戻ってくる。
だからこそ、
穏やかでいたいと思っても、
呼吸より先に心が動いてしまうのは、
ある意味、とても自然なことなのかもしれません。
「つい」は、悪者じゃない
穏やかに過ごせなかった自分を、
責めてしまうこともあります。
でも、
「つい」そうなってしまった、という事実の中には、
今の自分の状態が、正直に表れているだけ。
疲れていたのかもしれないし、
余裕が少し足りなかったのかもしれない。
もしくは、何かを守ろうとしていたのかもしれません。
呼吸の練習は、
そうした「つい」を消すためのものではなく、
「つい」のあとに、そっと戻ってくるためのもの。
穏やかさは、意志じゃなく、戻る場所
穏やかに過ごそう、と強く思うほど、
かえって力が入ってしまうことがあります。
ヨガや呼吸の時間が教えてくれるのは、
穏やかさは頑張って保つものではなく、戻る場所だということ。
うまくできなかった日があってもいい。
今日も少し走ってしまったな、と思ってもいい。
気づいたときに、
一度、息を吐く。
それだけで、十分な日もあります。
今日の呼吸は、今日の分だけ
穏やかでいられなかった日も、
それに気づけたなら、
もう一度、呼吸はここにあります。
今日の分の呼吸を、
今日の分だけ。
また戻ってくればいい。
それを、何度繰り返してもいい。

