― ヨガは、マットの上だけでは終わらない ―
「最近、なんだか変わったね。」
そんなふうに言われたら、少し嬉しいですよね。
きっとそれは、難しいポーズができるようになったということではありません。
姿勢が少し良くなったり、呼吸が深くなったり。
慌てることが減って、以前より穏やかに過ごせる時間が増えた、そんな変化なのだと思います。
ヨガは身体を動かす時間でもありますが、それ以上に、自分と向き合う時間でもあります。
その積み重ねが、気づかないうちに毎日の過ごし方にも表れてきます。
ヨガをする時間と、ヨガで過ごす時間
週に一度スタジオでヨガをする。
その時間だけでも、身体は少しずつ変わっていきます。
でも、本当の変化は、レッスンが終わってから始まるのかもしれません。
仕事で忙しい日。
家のことで慌ただしい日。
そんな時でも、一度深呼吸をしてみる。
肩の力が入っていることに気づいて、少し緩めてみる。
以前なら気づかなかった身体や心のサインに気づけるようになる。
それもヨガの大切な練習です。
ヨガは、スタジオだけで終わるものではありません。
日常の中で思い出す回数が増えるほど、自然と暮らしの一部になっていきます。
ポーズより先に変わるもの
ヨガというと、身体が柔らかくなることを思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、それも嬉しい変化です。
でも、もっと大きく変わるものがあります。
少しイライラしにくくなったり。
人と比べることが減ったり。
頑張りすぎていた自分に、「今日はここまででいいよ」と声をかけられるようになったり。
そんな変化は目には見えません。
だからこそ、自分でも気づきにくいのですが、ふと振り返ると「前より楽に過ごせているな」と感じる日がやってきます。
完璧じゃなくていい
ヨガの人というと、いつも穏やかで、怒らなくて、何でもできる人を想像してしまいます。
でも、そんな人はいません。
イライラする日もあります。
落ち込む日もあります。
疲れている日は、呼吸を忘れてしまうことだってあります。
それでも大丈夫です。
気づいた時に、また呼吸に戻ればいい。
またマットの上に戻ってくればいい。
ヨガは、一度も迷わない人になるためのものではありません。
何度でも自分に戻ってこられるようになるための練習なのだと思います。
少しずつ、ヨガの人になる
ヨガの人になることは、何か特別な資格を手に入れることではありません。
毎日の暮らしの中で、ほんの少しだけ呼吸を大切にすること。
ほんの少しだけ、自分にも周りにも優しくなること。
その小さな積み重ねが、その人らしい空気をつくっていきます。
ポーズが少し安定した日。
呼吸が気持ちよく感じられた日。
そんな一日が少しずつ増えていけば、それだけで十分です。
気がつけば、ヨガは「するもの」ではなく、「自然とそこにあるもの」になっている。
そんな毎日を過ごせる人こそ、きっと「ヨガの人」なのだと思います。


